引きこも料理

25歳引きこもりが90歳の祖父と88歳の祖母の夕飯を作るブログ

映画「南極料理人」(2009)感想 ②

以前、映画「南極料理人」の感想記事を書いた。

映画「南極料理人」(2009)感想 ① - 引きこも料理

だが、不完全燃焼というか、もう少し細かいところまで言いたい気持ちが残った。

タイトルにも料理人とある通りで、この映画は料理や食事のシーンが多く、印象的でもある。

今回はその中でも気になったシーンを冒頭から、スクリーンショットとともにコメントしていきたい。

食事いがいにも、調理準備や軽く口に入れる程度のシーンも取り上げている。

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冷凍れんこんを水で解凍している。

水での解凍は電子レンジがなくても比較的すぐ解凍が出来る。

この映画の舞台は1997 年ということで、電子レンジの普及がそれほどではなかったのだろうか?とふと思い調べてみた。

二人以上世帯では1984年時点は電子レンジもエアコンも、2世帯に1世帯程度の普及率でしかなかった。それが急上昇を見せ、10年後の1994年にはそれぞれ9割、8割にまで達する。前世紀末の1999年ではそれぞれ95.2%、84.2%にまで上昇し、電子レンジは夫婦世帯ではほぼすべてに行き届いた感はある。

電子レンジやエアコン、普及率の変化を確認してみよう(不破雷蔵) - 個人 - Yahoo!ニュース

あれ? この記事によると舞台の3年前には電子レンジが8割程度も普及している。

なのに、電子レンジで解凍している描写はなかった。保存方法がほぼ冷凍の南極で大活躍すると思ったのに。

電気の使い過ぎを抑えるためだろうか。

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8人分の食事を作るための台所。
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初日のメニューは、天ぷら、刺身、魚の煮付け。ゴージャスである。

ちなみに今後もカニや伊勢海老、焼き鮭など、なぜか海鮮の食材が多い。

海鮮だと冷凍しやすいからとか、和食中心だと食材がそうなりがちとか、色々理由がありそうな気がする。

 

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机いっぱいに並ぶ料理の皿はカラフルで、見ているだけで1日の疲労を癒す満足感がある。
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この日は節分。箸置きがピーナッツになっていて、西村のイベントを食事に取り入れるサービス精神が感じられる。

このあと基地で撒いたピーナッツは拾って食べたのだろうか?
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ある日の朝食(だったような気がする)。少しゴージャスに感じた。

多少適当でも許容されやすい家庭料理と、きっちりと料金分のおもてなしをするホテルや旅館の料理との間のような感じの丁寧さ。

家族ではないがお客でもない、仕事仲間のための食事ってこんな感じなのだろうか。

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約一年でひとりの人間が食べる食材は1トンだそう。実際に並んでいると8人分でもすごい量だ。
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食材の保存は冷凍と缶詰がほとんど。缶詰は保存のため塩分が多くなっていることが多いが、こんなに食べて太らないのだろうか。

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もやしはどこでものびる。

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昼食におにぎりを握る西村。塩水を素手にふり握る。素手だと菌が気になるけど、厳しい環境だから菌も繁殖しないのか? ラップを使いたくなる。

具はシャケ、いくら、梅干しなど。いくらって冷凍保存できるのか?

奥にはポテトサラダらしきタッパー。
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お昼ができたという放送を耳にして、一目散に基地へ走る隊員たち。転ぶほど全力だ。
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眼鏡が曇るのも気にせず熱々の豚汁をすすり、おにぎりを頬張る。見てるだけで美味しい食事が支えだと伝わる。とても美味しそう。

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海上保安庁所属の西村は、もともと潜水艦でカレーを作っていた。

閉じ込められて刺激のない潜水艦は南極観測地と同じ。
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妻の唐揚げを「胃がもたれる」とダメ出しする西村。赤ちゃんのお世話してるのに、揚げ物二度あげとかめんどくさいことも要求するのはどうかと思う。
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伊勢海老フライと騒いでおいて、西村が渋々つくったフライを食べた後やっぱり刺身がよかったとこぼす隊員たち。料理を出す側あるある。

まんがのように大きい伊勢海老フライ。そしてそれがドカンと乗った皿の迫力がすごい。伊勢海老をつまようじ2本で支えているのが丁寧だ。
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夜な夜なラーメンを食べる隊員。限られた食料でやりくりする西村の食材計画がバラバラである。責任者なのに彼がここで怒らないのは、隊員たちの精神状態を察してのことなのだろう。

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本さんの誕生日に、本人のリクエスト「でかい肉」を焼く。フライパンでは中まで火が通らないので、周りに油(アルコール?)を塗って火だるまにしようとドクター。すごいビジュアルだが、これも自然が厳しくて清潔な環境だからできるのかもしれない。
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ケーキに乗せるチョコプレート。失敗しても何度も描く西村。
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本さんのお誕生日会。メニューはレアステーキ、グラタン、ボンゴレパスタ、カナッペ。
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机の上に散らばるスナック。柿の種とさきイカ? いくつも潰れたビール缶が転がっている。
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かき氷のイチゴシロップでホームベースを描く。スプーンでつい食べちゃう。
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ミッドナイトパーティで正装で食事。ワイン。紅白帯を引いて料理もコース料理。すこし過剰なくらいイベントを盛り上げるのも、精神的に刺激が大事だからかも。
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ウエイターは一番若い兄やん。西村もコック帽子で正装である。
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はこばれていった料理を見てみんなが「おおーー」と喜ぶ。その声を聞いて厨房で満足げに笑う西村。一番好きなシーン。
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かなり長くなってしまったので、この辺りで一度切ることにする。

次回は感想③としてまた書いていきたい。